
写真はタイトルとは全く関係の無い、かなり前にイオンで購入して飲んだコーヒー。雑味が無く美味しいコーヒーですが、高価な商品のためかお上品過ぎて私にはちょっと合わない気がしました。
以下はタイトルの内容に移ります。
前編からの続きです。前編の最後に「後編へ続きます」と書きましたが、訂正して「中編」を設けることにしました。
前編を投稿した後、友人より「(私の)突発的な長編これからもやってください。◯◯◯◯◯◯の正体が楽しみです。」との言葉をいただき。広い世界中で1人くらい楽しんでもらえればと考え、陰気臭くなりそうな貧乏ネタの昔話を投稿しましたが1人でも楽しんでいただけたならありがたいことだと思います。
前編にて記した通り、今から約30年前の初夏のある日。当時中学1年生だった私は、ボロい実家の子供部屋にて学習机の椅子に座っていたところ。突如私の学習机の頭上の天井の壁から数cmの穴が空き、そこからある生物が1匹、また1匹と次々に子供部屋へ侵入してきました。
その生物は「蜂」で、種類としては「アシナガバチ」で間違い無いと思います。人間誰しも黒・黄色の姿をした蜂が「ブーン」と音を立てながら飛んでいる様子を見ると少なからず恐怖を感じると思いますが。その蜂が大群になって狭い子供部屋の中に続々と侵入してくる光景は地獄絵図のようでした。
初夏のため私は普通にTシャツ・ハーフパンツで過ごしており、蜂に立ち向かうための装備や武器も有していない上に。十分な装備で武器があったとしてもそもそも危険過ぎる状況なので、一旦子供部屋を出ることにしました。
子供部屋の入口のドアを開けておくと古い実家の中に蜂が自由に飛散してしまいとんでもないことになるので、子供部屋の入口のドアは閉めて子供部屋がある2階から1階に降りました。
前編で記した通り親は仕事のため不在。妹2人はどこかに出かけていたのか不在で、例え妹2人がいたとしても危険過ぎて助けを求めるわけにもいかず。
70歳くらいの祖父がいて、なかなかクセのある性格でしたが。兼業農家を営んでおり、魚沼産コシヒカリを作ったり、畑で野菜を作ったり、土木建築関係の仕事もしていたのでこうした時はなかなか頼りになるはずですがこの時は不在でした。
この時私以外に唯一古い実家の中にいた人物は「ばあちゃん」。事件が起こった時間帯は確か午後だったので、祖母は1階の台所で夕食の支度をしていたと思われます。
祖母も当時70歳くらいだったと思います。普段は畑仕事をしたり、家族分の夕食を作ったり、1階の掃除をしたり、祖父母の衣類を洗濯したりして過ごすなどかなり働き者だったと思います。ただ普通は70歳くらいだと元気に歩き回ったりしている方も多いかと思いますが、祖母は元々ふくよかな体型だったためか膝や腰が悪く。70歳くらいの時期には既に腰がかなり曲がっており、自宅から外に出歩く際はシルバーカーを使ってゆっくりとしたペースで歩いていました。
また前編で記した通り古い実家は友人を呼べないほどボロく、それに加えて古いが故の難点も多々あり。その難点の一つが1階から2階に上がる階段がかなり急峻で危険であること。よって足腰の悪い祖母が普段2階に上がってくることはほとんど無く、頻度としては数か月に1回くらい程度と余程の用事が無い限りは急峻で危ない階段を使うことが無かったと思います。
そんな祖母に助けを求めるわけにはいかないので、ここは中1の私1人で何とかするしかありません。とりあえず長袖長ズボンを着用し、靴下も履きました。
あとは武器ですが、アシナガバチの大群に立ち向かうための武器として自宅の中にある物で唯一思い浮かんだ物は「キンチョール」。
前編で記した通り実家は新潟県のど田舎なので、家の中に虫が入ってくるのは日常茶飯時で。キンチョールは使いかけが1本あり置き場所も把握していましたが、蜂の数からして弾切れになる可能性が高く。1階にいた祖母に「ばあちゃん!子供部屋の天井から蜂がいっぱい出てきてさ。」と伝え。「キンチョールとか殺虫スプレーの新品ある?」と聞いて新品のスプレーを持ってきてもらいました。
こうして長袖長ズボンを着てキンチョール約1.5本分を持ち、中1の私が考えられるだけの装備を整え。蜂の大群が部屋いっぱいに充満して地獄絵図と化した子供部屋に1人で突撃することにしました。
子供部屋のドアを開けると思っていた通り、おびただしい数のアシナガバチが子供部屋の中を飛び回っています。モタモタしていると蜂が子供部屋から出て面倒なことになるので、速やかに子供部屋に入りドアを閉めました。子供部屋に入ってドアを閉めたら最後、前述の通りドアを開けることは許されないので。有刺鉄線で囲まれたリングの中でデスマッチをする格闘家になった気分です。
ここからは自分が蜂に刺されないように気を配りつつ、ひたすら蜂にキンチョールを噴霧。とりあえず手当り次第にキンチョールをぶっかけましたが、「大群」と呼ぶに相応しいほど驚異的な蜂の数なので◯しても◯しても次から次へと蜂が湧いて出てきます。
確か使いかけのキンチョールは予想通り使い切ったので、新品も持参して正解でした。
こうして密室にて蜂の大群と闘っている真っ最中に、なぜか子供部屋のドアが開き。子供部屋に入ってきたのは「ばあちゃん」でした。祖母も一大事と考えて、足腰の悪い身体で前述のボロくて急な階段を上って駆けつけてくれました。中1の私1人で蜂の大群と対峙していたので、普通であれば援軍は嬉しいはずですが。高齢で足腰の悪い祖母なので「大丈夫か?1階にいていいのに。」と思えてしまいました。
ただ「ばあちゃん来なくていいよ!」と伝える時間の余裕も気持ちの余裕も無かったので、そのまま手伝ってもらうことにしました。
ばあちゃんの装備は特に覚えていませんが、手にしていたのは水が1/4ほど入った大きめのバケツ。足腰の悪い身体で水の入ったバケツを持ちながらボロくて急峻な階段を登ってきてくれたようです。
ここからはアシナガバチの大群を退治するための、中1の私と70歳の祖母による共同作業が始まりました。ほとんど記憶にありませんがおそらく私がひたすらキンチョールを蜂に向けて噴霧し、キンチョールを受けて床に落ちた瀕死のアシナガバチを祖母が2階に置いてあったホウキとチリトリを駆使してひたすら水の入ったバケツに入れるという流れだったと思います。
この作業が数十分から1時間以上続いたでしょうか。次第にアシナガバチの数は減っていきましたが、部屋の隅や本棚の中など見えない所に残党が潜んでいては後々面倒なので最後まで気を抜かずに作業を続け。ついに子供部屋に飛び回るアシナガバチの姿が無くなりました。
後編に続きます。